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ETICと北京大学未来社会企業家協会の交流

北京大学未来社会企業家協会のネットワーカー、茅鋭さんの投稿です。

2007年5月10日午後4時、北京大学の学生組織である未来社会企業家協会(FutureSE)の招待を受け、ETICフェローの広石拓司氏は、北京大学のキャンパスを訪れて協会メンバーと交流を行った。GLIは広石氏に当協会を推薦し、この訪問をコーディネートした。未来社会企業家協会側は理事の茅鋭と翟林が出席した。
 
ETICは日本のNPO法人で、ソーシャル・イノベーションを促進する起業家型リーダーの育成に尽力している。1993年の設立以来、ETICは、構想・計画立案・立ち上げの段階を経てきた。10数年の間、ETICは広く日本社会に公益企業での実習機会を提供しただけでなく、創造性を具えた若者のためにも社会起業家の事業計画を提示する場と実践の機会を提供してきた。現在、ETICは国際社会に目を向けたNPOとして、全世界にパートナーを求めている。
 
未来社会企業家協会は、中国大陸の高等教育機関ではじめて社会企業をその核心的理念とした学生団体で、2006年10月に北京大学学長の許智宏氏および北京大学共産党青年団委員会の支持と激励の下、設立された。協会の趣旨は、大学内で社会起業家の理念を普及させ、中国の大学生と社会起業家の間に、交流と協力の架け橋を構築することである。設立後の半年あまり、協会は会長の沈笑宇のリーダーシップのもと、内部の学習討論会・社会起業家交流会・講座などの活動を通じて社会起業家精神を深めた。また国際人類健康と発展フォーラム・NGO文化祭などの大きな活動に協力して社会企業理念の宣伝に努めたほか、「青海省吉美堅賛チベット区学校視察」・「フィリピン社会起業家体験」・「山西省マイクロクレジット視察」などの活動を積極的に推進し、北京大学の学生に身をもって社会起業家の事業を体験させてきた。
 
だが、多くの学生団体やNPO/NGO組織と同じく、未来社会企業家協会の発展の道にも、多くの困難が待ち受けている。例えば、資金源と運営、大学と社会起業家間の連携方法の開拓、社会起業家の理念の普及などは、協会が発展する上で、すぐにでも解決したい問題となっている。広石氏はこれらの問題に対し、ETICでの成功経験を語ってくれた。
 
広石氏はまず、彼自身がコンサルタントからNPOに転身した経歴を紹介し、「社会起業家」が日本の若い世代にすでにかなり認知され、その存在を肯定されていることを示した。彼によれば「社会起業家」という概念が、日本で広く紹介されるようになったのは、2000年前後だと言う。この潮流の背後には、主に3つの原因がある。
 
第一に、日本の社会経済はかなり成熟しており、成熟した市場メカニズムはいかなる人も総体経済の上昇体制に乗って利益を得ることを許さないので、若者は新しい市場に目を向けるようになった。社会起業家の事業分野は、まさにこの市場の主要な一部を成している。第二には、西側の「社会起業家」に関する書籍が出版されたことにより、日本の若者が啓蒙されたこと。第三に、社会保障制度と経済が一定の水準に達した後、日本の若者は新しいライフスタイルを捜し求めるようになったこと。これらの要素により、「社会起業家」という概念は日本に広く伝わり、市民の理解も進んだ。
 
未来社会企業家協会と協会が直面する理念の普及が困難であるという問題の紹介を受け、広石氏は、以下のように指摘した。これらの問題には、かつて自分達も直面した。未来社会企業家協会の趣旨や業務に賛同するが、同時に提案したいのは、協会として積極的に社会起業家との交流を組織あるいは参与し、協会の紹介を通じて影響力を拡大し、連携を広めることだ。資金の問題では、日本でも独立して運営しているNPOはどこも苦しい。約3分の2のNPOが公益もしくはベンチャー企業にインターン学生を送り込むことと関連コンサルタントサービスによって運営を維持している。もっと創造的な姿勢で、目の前の色々な困難に対処したらいいと広石氏は私たちを鼓舞してくれた。
 
このほか、広石氏はETICの主要な活動である「アントレプレナー・インタンシップ・プログラム」、「STYLE」、「社会起業塾」、「チャレンジコミュニティ創成プロジェクト」について紹介し、日本のテレビ局の関連報道を見せてくれた。またNPO活動の計画、実行と普及などの細かい点についても交流をおこない、今後ETICと協力プロジェクトを展開する件についても話し合いをした。広石氏は、ETICとしては今後未来社会企業家協会との協力関係を固めて発展させていきたいし、協会が主催する有意義な活動には実質的な協力をしていきたいと語った。
また、中国の学生に「STYLE」という社会起業向けのビジネスプランコンテストへの参加を要請した。

交流活動は3時間という短いものだったが、ETICと未来社会企業家協会の双方にとって、意義深く、成果のある活動となった。まさに広石氏が語ったように、顔をあわせる交流こそが協力関係を築くもっともよい形式である。今回の誠意ある交流が、双方の協力につながるしっかりした道となり、双方の社会起業家という事業分野における良好な協力の前途を照らしていると信じている。

文責:茅鋭 翻訳:松江直子
 

作者:  松江更新 |  GLI関連ニュース |  15 June 2007 |  00:00

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